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政府

「沖縄機密文書」の公開を求める裁判、最高裁が上告を棄却 85

ストーリー by hylom
消えた過去 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

1972年の沖縄返還に伴って日米両政府間で交わされた「密約文書」の開示などを国に求めた訴訟で、最高裁が原告らの上告を棄却した。高裁判決では、文書の存在は認めたものの国が秘密裏に廃棄した可能性があるとして開示請求を退けており、これが確定したものとなる(時事通信)。

同文書は米国では存在が確認されているが、外務省などでは存在が確認されておらず、2001年の情報公開法の施行前に廃棄されていると見られているそうだ(毎日新聞)。

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  • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 15時39分 (#2639659)

    変な最高裁判決だと思う。

    アメリカはお国に都合の悪い機密文書でもちゃんと保管していて、期限が切れたらどんなに国に不利な文書でも公開される。
    ここで、沖縄密約を示す文書がみつかった。
    さらに民主政権時に、一部政府筋が存在を認めた。

    そして日本側の沖縄密約を示す機密文書の開示請求を西山氏が起こした。

    地裁判決は「情報を開示しろ」

    高裁は「機密文書はあったかもしれないが今は無いので開示請求は却下」

    そして一番変なのが最高裁判決で、「開示請求をするなら請求者が機密文書があるという証拠を示せ」と開示請求を却下。

    よくスラドで出てくる「悪魔の証明」ってやつを最高裁が請求者に求めたってこと。
    国が機密にしている文書があるという証拠を民間人が示すことなんか不可能でしょ。
    「機密文書があるのか証拠を示せ、ただし証拠を探すことはならん」ってことだし。

    本当に機密文書を秘密裏に廃棄していたなら、高裁判決が妥当に思える。
    秘密裏に廃棄した場合は、存在しないと証明するのも悪魔の証明だから、開示命令をするのも無理だし。
    ただ、廃棄したのかどうか信用できないから、もっとちゃんと探せっていう地裁判決も妥当だと思う。

    一番腐った判決は最高裁判決じゃないか。
    この最高裁判決のために、今後、国が隠したい情報や、国民に秘密裏に行われる不当な活動の情報は「存在しない」って嘘をつけば最高裁でも開示命令出来ないわけ。
    これは沖縄密約だけの問題じゃなくなる。
    これからの日本は秘密国家になりますってことになるかもしれない。

    アメリカは密約の機密文書(公文書)をちゃんと保管して期限が来たら公開した。
    日本は密約の機密文書(公文書)を自己保身のために秘密裏に廃棄した(かもしれない)。
    この違いは、国民としてどうとらえたら良いのだろう?

    • Re:機密文書の取扱い (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2014年07月15日 16時06分 (#2639682)

      最高裁の判事は内閣が任命するのだから「司法の独立」といったって一定の限界がある。
      これを補完するのは健全な政権交代だが、これがわが国の場合は長年に渉って事実上行われて来なかった。他の国家権力と同様、主権者たる国民が不断にこれを強めていくようにしなければならない。法曹人が勝手に「司法の独立」を守ってくれるというのは幻想だ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 16時12分 (#2639689)

      えー、あなたの望む結果が出なかったから最高裁が間違っている、ということですか?

      そもそもあなたが妥当としている地裁判決でも

      時事> 一、二審も立証責任は請求側にあると指摘。

      なわけですよ
      で、

      時事> その上で、不開示決定の前には文書があったと立証された場合、廃棄などでなくなったことを行政側が根拠を示して説明できない限り、決定時には文書があったと推認できると判断していた。

      そして最高裁が、

      毎日> 有識者委員会で座長代理を務めた波多野澄雄・筑波大名誉教授(日本外交史)は「委員会が徹底して省内を調べたので、既に密約文書が存在しないのは間違いない。01年に情報公開法が施行される直前に廃棄されたのではないか」と指摘。

      有識者委員会の結論を認めたわけです

      > この最高裁判決のために、今後、国が隠したい情報や、国民に秘密裏に行われる不当な活動の情報は「存在しない」って嘘をつけば最高裁でも開示命令出来ないわけ。

      いくら国が嘘をついても説得力がなければ一蹴されます

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        > えー、あなたの望む結果が出なかったから最高裁が間違っている、ということですか?

        え?どこにそう書いてありましたか?

        「秘密にされている機密文書が存在することを外部の人間が立証しろ」
        という判決が異常って書いてあるだけですよ。

        > そして最高裁が、
        > 毎日> 有識者委員会で座長代理を務めた波多野澄雄・筑波大名誉教授(日本外交史)は
        > 「委員会が徹底して省内を調べたので、既に密約文書が存在しないのは間違いない。
        > 01年に情報公開法が施行される直前に廃棄されたのではないか」と指摘。
        > 有識者委員会の結論を認めたわけです

        1審2審と最高裁の

        • by Anonymous Coward

          > 「秘密にされている機密文書が存在することを外部の人間が立証しろ」
          > という判決が異常って書いてあるだけですよ。

          それはつまり

          時事> 一、二審も立証責任は請求側にあると指摘。

          この地裁の指摘が異常だということですね

          ところが元コメは地裁の判決は妥当としています
          おやおや?

    • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 16時42分 (#2639709)

      >この違いは、国民としてどうとらえたら良いのだろう?

      日本は米国の属国

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 17時34分 (#2639759)

      仮に最高裁が対象文書の存在不明なまま開示命令を出したとします。
      それが存在しない場合、命令に従うことは不可能ですし、存在しないことの証明は不可能です。
      命令違反以外の結果は無いわけですが、これに対して制裁金の支払い請求訴訟など起せばぼったくり放題に成ります。
      開示請求時に対象が存在することを請求側が担保すべきという考えは理に叶ってます。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 18時02分 (#2639783)

        存在するだろうと合理的に推定できる文書以外に開示命令出すほど裁判所はアホではないと思うぞ。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        > 存在しないことの証明は不可能です。
        絶対に不可能かな?
        廃棄記録みたいなものをつけていれば、それが厳密に運用されていれば後から記録をたどって
        廃棄されたかどうかを調査することくらい出来ると思うけど。廃棄されてると記録されてたら廃棄されたと
        認定してもいいのでは?それが100%完全な証明になるかは別にして。

    • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 22時50分 (#2639966)

      ほんとコレ。一から十まで同意。
      最高裁が、つまり司法が、ここまで行政とべったりというのは三権分立の観点からして
      明白な誤りではないのか?

      そして、勝手に廃棄した役人の不適切さはいっさい糾弾されない、というより議論の俎上にも
      乗らない。これは異常ではないのか?

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      >秘密裏に廃棄した場合は、存在しないと証明するのも悪魔の証明だから、開示命令をするのも無理だし。

      そうなんでしょうか? 機密指定という場合、どの情報を機密情報としてしたかの書類や台帳が別に存在していて、
      該当機密文書を廃棄する場合にもその指示文書と台帳にも転記があると考えた方がより自然な気がします。
      少なくとも秘密裏に廃棄された可能性を否定できないという理由で出さなくて良いみたいな判決は不自然じゃないかな。

      • by Anonymous Coward

        機密文書を破棄するということは一切の証拠は残さないってことだし、別の台帳なんかからも消した方が、機密保持上は安全。
        残した方があとあと攻撃の材料になる。完全になかったもの、失くしたものにしたほうが都合がいい。

        あったことを証明するのは不可能に近いものだと思う。

    • by Anonymous Coward

      全て公開してると思ってるあたり相当頭がおめでたいな

      • by Anonymous Coward

        全て公開している、しかしマズイところは黒く塗りつぶされている、か?

        • by Anonymous Coward
          そもそも全てが律儀に文書化されているわけもないのに。

          いいか!?
          これ絶対にヒミツだぞ!
          開けるなよ!
          開けるなよ!
    • by Anonymous Coward

      あるかもしんないって言ってるのは裁判所?

      悪魔の証明というか、原発問題のゴタゴタで議事録とってないなんて話聞くと、
      政治家の判断か官僚の判断かは知らんが、そもそも本当にヤバいものは公式に記録してないじゃないの?

      出したくても無いもんは出せないとか

      • by Anonymous Coward

        外国との取り決めで、しかも向こうには文書が現存しているにもかかわらず、
        こっちは口約束だけです記録にありませんという恐ろしい国家だったのか……

        • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 19時05分 (#2639815)

          今日の朝刊に記事が出てたけど
          「前政権が明らかにしたいわゆる機密文書をアメリカから取り寄せる必要がある」
          との原告側コメントを見て「なぜ取り寄せてないの?」と思った。

          いわゆるっていうのもなんかもやもやする。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            アメリカ政府にしても、自国民ならいざ知らず、
            自国の国益を害するかも知れない他国民にまで、
            懇切丁寧に機密情報を公開する義理はないと思います。

    • by Anonymous Coward

      最高裁が高裁判決を支持するにあたっては、そういう判断にならざるを得ないようにも思うけど。
      立証責任を国側に認めた上で、高裁の判決を確定させるのは理屈として難しい。
      高裁での国側の立証が不十分だということを理由に差し戻すことになるはずなので。

      では高裁判決を支持しないで国に立証責任を認めることはできないのかという話になるけど、
      その場合、不存在の立証には現存する全ての公開可能な文章を示すぐらいしかできることがない。
      でもそれって、膨大な文章を示された情報公開を求める側にも多大な負担を強いることになる。
      これを国の回答として法律上認めなきゃいけなくなるケー

    • by Anonymous Coward

      ないもんを出せって言うほうが無茶振りだと思うんだけど。
      残ってると確信してるなら、その確信の根拠を示せって言うのも妥当だと思うよ。

      公開前に破棄した事についてはどんどん批判すればよろしい。
      その結果、もしかしたら「実は破棄してませんでした。これで勘弁してください」となるかもね。
      破棄できないように法整備を呼びかけるのも一つの手段でしょう。

      でも「破棄した、もう残ってない」って言うなら、それ以上はどうしようもないと思うよ。
      たとえ理不尽だとしても。「根拠はないが残ってるはずだ」って言うほうが無茶ってもんだ。

    • by Anonymous Coward

      よくスラドで出てくる「悪魔の証明」ってやつを最高裁が請求者に求めたってこと。

      逆でしょう。こっちは悪魔の証明とは言わないかと

    • by Anonymous Coward

      何処が違うのか、「ラプラスの筺」と。

      如何にもガンダムユニコーンは、日本的なアニメだったんだなぁ。(1~6話見た私的結論:ガキを出すなよ、TVアニメじゃねぇんだから)

      • by Anonymous Coward
        > ガキを出すなよ、TVアニメじゃねぇんだから
        主人公の老害っぷりを余すことなく描ききったAGEは全然売れなかったじゃないですかやだー
    • by Anonymous Coward

      「開示請求をするなら請求者が機密文書があるという証拠を示せ」でなく,
      「開示請求をするなら請求者が『文書』があるという証拠を示せ」だと思います。

      機密かどうかは関係ありません。
      そして,日本の公文書管理の弱点は
      ・文書の記録がない(ものが多い)こと
      ・記録を残せば破棄できること
      ・保管してあるはずのものがなくても誰も責任をとらないこと
      です。

    • by Anonymous Coward

      日本に司法権の独立なんて、ない。
      都合の悪いことは全部隠す。
      良心なんてありゃしない。まあ、地裁以下は別だけど。そもそも公正な判断をできてきっぱりモノを言えるやつが出世するわけがない。
      ごまかしごますりのうまい無能でしょ、出世頭は。

      • by Anonymous Coward

        自分がゲスだと他人までそう見えちゃうよね

    • by Anonymous Coward

      国が機密にしている文書の証拠を民間人が示すことは不可能なのに、
      なぜ米国は全部保管していて公開されるとあなたは確認できたの?

  • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 14時58分 (#2639617)

    河野談話に関する機密文書の開示もよろしく!

  • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 15時22分 (#2639645)

    請求側が不開示決定時の文書の存在を立証する責任を負う、という司法判断が下されたとか。
    有権者による行政訴訟によって行政に無駄な仕事をさせてその費用を税金で支払う必要性を
    減らすという、ほとんどの国民に取って非常に喜ばしい事ですな。・・・多分。

    • Re: (スコア:0, フレームのもと)

      by Anonymous Coward

      喜ばしい?
      アメリカ側では存在が認められてるわけで、存在しない可能性の方が低い。
      無駄に税金使わせようとしてるわけじゃないと思うけどね。

      廃棄したら開示不要となるなら、不利な文書は廃棄しまくればいいってことになる。
      外務省の場合「外交記録公開文書」として30年経過したら公開する文書があるようだが、今回はちょうど30年経つ前に廃棄ってことは、よっぽど都合が悪かったんでしょうね。

      • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 15時49分 (#2639664)

        存在していたことは認めているでしょ。
        存在しない可能性=廃棄した可能性は低いというのはどこから導き出されるのか。
        アメリカに存在していたからといって方針も法律も異なる組織では参考にもならない。
        あったはずだから探せというのは悪魔の証明なのだから、請求側が存在を立証しないと。

        >不利な文書は廃棄しまくればいい
        というのは論としては正しいよ。だから最低保存期間なんかが決められているんじゃない。
        それが守られていないというなら告訴すればいいし、最低保存期間が短いというなら法を改正すればいい。

        親コメント
    • Re: (スコア:0, オフトピック)

      by Anonymous Coward

      あの、沖縄密約で問題になっているのは、アメリカが「沖縄を日本に返してやるが、アメリカが負担しなきゃいけない原状復帰とかモロモロは日本が(税金から)払えよ、いいな?」っていう密約なので、税金の無駄使いを示す証拠となる機密文書なんだよ?

      その密約が表に現れて具現化して発展したのが米軍への「思いやり予算」だよ。
      毎年数千億円払ってる。
      累計で言うと兆円の単位。
      グアム移転の費用負担も、たぶんこの沖縄密約がベース。

      この沖縄密約が確認されたらどうなるかはよくわからないが、どうなるんだろう?
      思いやり予算が大幅減額されて、一般会計予算が楽になるとはお思うけど。

  • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 15時29分 (#2639652)

    日本になくても米国にはあるんでしょ?
    米国から入手することはできないのかな?

    • by Anonymous Coward
      他国にある文書が入手可能となる根拠法なんてあるの?
    • by Anonymous Coward

      米国にあるのは合意文書の米国処理側であって、日本国内の処理側では無い。
      まあ、ある程度は鏡としては使えるのでしょうけど。

      • by Anonymous Coward

        日本側のが無いとなると、米国側の文書のみが正史となって
        日本側の主張なんてものは歴史に残らなくなっていくんだよな
        残したくないから廃棄したんだろうけど、目先の保身のために後世に伝えるものを捨ててると
        どんどん薄っぺらい国になるだろうな

  • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 18時40分 (#2639803)

    都合が悪ければ削除、法廷もその主張を全面支援では、初めから全ての情報が開示されないと信用できないわけです。
    USはちゃんと残して時間がたてば公開するからまだいいけど、やはり中年もとい中世の国家には信用は…

  • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 19時33分 (#2639827)

    法を捻じ曲げて解釈しろ、ってことだよね、結局

    • Re:言論の自由のために (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2014年07月15日 21時17分 (#2639898)

      これ、言論の自由は関係ない。問題点は、政府が過去の過ちの証拠隠滅をはかっても、それを司法が咎めるすべを失ったってこと。つまり、省庁は国民に対して嘘をついても責任をとらなくていい、といった。とりあえず、証拠隠滅すればお咎めなし。

      で、国民にウソをつく政府では民主主義が機能しないんだわ。これを推し進めると、市役所の使い込みとかでも、責任を取る必要がなくなる。だって、証拠隠滅すれば、証拠提出しなくていいんだから。例えば、野々村県議は議会に使途の報告書が残っているから、虚偽公文書作成で立件するって県議会が息巻いているけど、他の議員が同じような罪を犯していても、議会が「その証拠はもう捨てちゃった」って言えば推定無罪。

      愚民化政策は、政府の失策を国民に追求できないようにするためのもので、北朝鮮などの素晴らしい国家がこぞって国是として推し進めている。しかし、そのような政府は国民から信用されない、政情不安定な国家の政府だ。日本がまた一つ北朝鮮に近づいたことを祝福するのに、言論の自由を持ち出す必要はない。あったでしょ、「横田めぐみ?ああ、死んじゃったよ」ってやつ。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年07月16日 2時45分 (#2640061)

        それは飛躍しすぎ。

        今回は、
        ・国が廃棄したって言ってる。
        ・調査した第三者がなかったって言ってる(国側の証拠)。
        ・情報公開法の施行前に合法的に廃棄したっぽい。
        ・それでも原告は「出せ」って言ってる。
        ・ないという国側の証拠はあるのに、あるという原告側の証拠はない。
        ・なら原告は「国が廃棄していない」という証拠を示せ(一審から最高裁まで一貫した判断)。

        数々の前提条件があっての判決ですよ。判例主義でも、前提条件が変われば判決は変わります。

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年07月15日 21時28分 (#2639911)

    こっちの方が重要じゃないの?って思えてならないんだけど、なんで誰も言わないのかね?

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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike

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